賃貸と不動産1

まず、定義から見ていきたいと思います。賃貸とは、どのようなものでしょうか。正確には「賃貸借」といい、不動産や動産を貸し借りし、借りた方が貸した方にその料金を払う契約のことをいいます。
「不動産」は土地や建物などのこと、「動産」は不動産以外のもののことを指します。不動産=動かない=固定の連想から、固定資産のことを不動産だと思う方もいますが、それは実は違います。また土地や建物でなくても自動車や船舶のように、登録制度があるものは、現在不動産に準じた扱いとなっています。固定資産だけではなく、不動産にも色々な形態があるといえます。不動産については次の項目でも詳しくみていきたいと思います。
賃貸と不動産2

一般に賃貸というと、たいていは不動産の賃貸のことをいう場合が多いです。不動産の賃貸とは、建物や土地の持ち主と契約を結び、賃料を払ってその建物や部屋、土地を使うことです。賃貸については民法によって定められていますが、不動産の賃貸については借りる人の保護のために民法を原則の上で一部修正した「借地借家法」が適用されることもあります。賃貸物件を貸す人・借りる人の間で契約に細かい契約条項が決められることも多いです。また、賃貸物件を借りている人が貸す人の許可なく勝手に他の人に又貸ししたりすることはできません。
不動産契約について

不動産の賃貸契約では、賃貸物件である不動産を貸す人・借りる人のどちらにも相手に対する義務が発生します。賃貸物件を貸す人の方は、賃貸物件を借りる人に土地・建物・部屋などを使わせ、賃貸物件を使わせるために必要なことをする義務です。たとえば賃貸物件を借りる人がその土地なり建物なりを使う邪魔をする人やものを排除したりとか、物件の窓が割れた、雨漏りがするなどの建物の修繕をしたりすることです。不動産の、賃貸物件を借りている人が自分で建物の修理をしてしまうこともありますが、修理の内容に問題ないようなら、貸す側は賃貸物件を直した費用を払わなければいけません。
一方、賃貸物件を借りている側は物件を貸している人に対して、使用料(賃料)を払い、その賃貸物件を返すときには借りる前と同じ状態にして返さなければいけないという義務があります。同じ状態といっても建物を使っていれば傷みが出てくるのは当然のことです。なので、賃貸物件を普通に使っていてできる傷とされる分には賠償する必要はありません。建物や部屋に普通に使っていてできる以上と思われる傷などがついた場合には損害賠償としてお金を払わなければいけなくなります。賃貸契約の時には、それらの費用の担保として敷金(または保証金)を取るところが多いです。何も問題なければ、敷金は退去時に返却されます。その他にも賃貸契約を締結した対価(礼金)や契約更新時にはその手続き料(更新料)を払わなければいけないところもあります。
そういった手続きについては、不動産の賃貸は不動産会社(不動産仲介業者)を通して行なわれることが多いです。不動産会社は不動産の賃貸と売買とを取り扱っていますが、同じ不動産会社の中でも種類があります。不動産会社の種類は主に客付け業者と元付け業者の2つに分かれます。業者によっては客付け業者・元付け業者、両方の役割をしている業者もいます。
客付け業者は借りる人(賃借人)の側にたって賃貸契約を結ぶ業者のことです。不動産を借りたいと思う人がいるからその求める物件を探して紹介・提供しようというのが客付け業者です。借りる人側ですので、接客や説明が丁寧であったり、賃貸物件情報の範囲が広く、情報量も多かったりします。その反面、不動産について、賃貸物件の情報や大家さんについての情報はあまり詳しくありません。
元付け業者は賃貸物件を貸す人(賃貸人)の側で契約をする業者です。不動産という、賃貸物件を持っている人(大家など)に直接委託され、その入居者を探します。ですから、賃貸物件や大家さん、賃貸物件のある地域の情報に詳しい人が多く、地域密着型です。賃貸物件の大家さんから直接委託されているので、賃料の交渉もしやすいです。反面、賃貸物件情報の範囲はあまり広くなく、情報量も多くありません。
では、客付け業者、元付け業者のどちらがいいのでしょうか。客付け業者、元付け業者のどちらにもメリット・デメリットがあるので、賃貸物件を探すとき、どちら系統の不動産会社を選べばいいのか迷ってしまうでしょう。住む場所がおおよそ決まっているのなら元付け業者で詳しくポイントをついた情報を求め、反対にほとんど決まっていないのなら広い範囲から賃貸物件を探せる客付け業者の不動産会社を選んで探すなど使い分けるといいでしょう。ちなみに客付け業者と元付け業者の分け方は賃貸だけでなく売買の場合でも、借りる人が買う人、貸す人が売る人になるだけで同じです。